Shonan BeachFM 78.9
Friday 19:00-19:30
www.kamacon-radio.com

Shonan BeachFM 78.9
Friday 19:00-19:30
www.kamacon-radio.com

鎌倉とイタリアを繋ぐ

株式会社明後日/代表取締役 おさない かおり
面白法人カヤック/アドバイザー 西田 浩

♪ PLAY ♪

「イタリアと鎌倉を繋ぐ」というプレゼンにピンときた

桑畑
本日のゲストはお二方にお越しいただきました。
まず株式会社明後日の代表取締役のおさないかおりさん。こんばんは。

おさない
こんばんは!

桑畑
もう一人、面白法人カヤックのアドバイザーの西田浩さん。こんばんは。

西田
こんばんはー!

桑畑
素敵なお二人をお迎えして、お送りいたします。
お二人の接点なんですけれども、お二人がどのようにして出会ったかというのを・・・

おさない
はい。カマコンバレーの定例会に参加させていただいておりまして、前回かな?先月だったと思いますけれども、池田さんという方のプレゼンテーションで「イタリアに鎌倉の拠点をつくる」という非常に素晴らしいものがありまして、私は自分がイタリアに住んでいたとか、縁がありますので楽しいと思ってそちらのグループに参加させていただいたところ、西田さんはまさにミラノからお帰りになったばかりだということで、同じグループになりまして色んなアイデアなんかをお話しましたところ非常に・・・

西田
意気投合!

おさない
意気投合したというか。

桑畑
その時に、2人が意気投合した瞬間の会話とか思えてます?

西田
ひとつ非常に印象的だったのはおさないかおりさんが「イタリアは言葉でしょう!」っておっしゃったんですよ。自分はちょうどその日ミラノから帰ってきたんですけど、イタリア語ができずにいて「そうだよな~」と思っているところにいきなり・・・だったものですから、すごくインパクトがありましたね。

桑畑
西田さんはミラノにお仕事で行かれてたんですか?

西田
はい。そうなんです。10日程行って、ちょうど朝帰ってきてその足でカマコンバレーに参加したんですけれども、そしたら「イタリアと鎌倉を繋ぐ」っていうテーマのプレゼンテーションがあったので、これは導かれたな~というかたちで迷わず参加してしまったと。

桑畑
すごいですね! カマコンバレーの定例会に出たのは初めてですか?

西田
3度目か4度目だったと思うんですけれども・・・

桑畑
当たっちゃったわけですね!

西田
ええ。ビックリしました。

イタリアから見た鎌倉は?

桑畑
そんなお二人なんですけれども、今お二人の間で盛り上がっている会話っていうのを少し教えていただけますか?

おさない
はい。そのプロジェクトというか、プレゼンテーションがとっても素晴らしかったので我々も色々とそこに乗っからせていただいて、一緒に達成したいねっていうことを前提に話をしています。イタリアの州の名前でアブルッツォというところがあるんですけれども、ローマの反対側なんですが、全く観光地化されていないところで知る人ぞ知る存在みたいになっちゃってます。どうしてそうなのかっていうと、イタリアの中においても交通の便が異常に悪かったりして・・・

桑畑
悪いんですか!?

おさない
悪いです。まず空港がないですし、観光客の方だといきなりレンタカー借りて行くっていうのは稀かもしれないです。日本の方だとあまり多くないと思いますし・・・。実際アブルッツォ自体にどういったものがあるかとか、見るべきものとしてどういう場所があるとか、あまり紹介されてこなかったみたいなんですよね。
私もイタリアに住んでましたけれども、行ったことがない場所ということで飛びついたんです。そこは長い歴史と豊な文化がある場所でして、そこをどうにか活性化していきたいっていうプレゼンテーションでしたので、単に観光で訪れていただくっていうことも去る事ながら、何か”文化的な双方向の交流”というもを実現できることが一つのゴールになるのかなということを今話していて、我々の中で今非常に盛り上がっています。

桑畑
はい。

西田
まずは行ってみようということになりまして、7月に計画中でございます。

桑畑
あぷるっつ?でしたっけ?

おさない
アブルッツォ

-気まずそうな表情でしばしテーブルを見つめる桑畑-

桑畑
アブルッツォには西田さんまだ行かれてないんですね?

西田
はい。まだ。イタリアは何十回も行ってるんですけれども行ったことがない秘境の地なので、非常に楽しみにしています。

桑畑
なぜそんな何十回もイタリアに行かれているんですか?どんな事情があるんですか?

西田
元々ファンドマネージャーっていう仕事をしていて、株式投資をしてたんですけれどもイタリアも投資先だったので、ロンドンをベースに色々なイタリア企業に行っていたということです。

桑畑
お仕事で行かれてたんですね。じゃあ10日とか、2週間くらい?

西田
そうですね。それ以外にも旅行もすきで、年中旅行でも行ってました。

桑畑
いいですねぇ! じゃあイタリアと鎌倉を熟知されたお二人から見えている、僕らにはわからない「鎌倉とイタリアが交流したらこんなことが起きるんじゃないか!」という先見の明をちょっと、予測できることというか・・・

おさない
とある会社が主体となって、大自然があるんですよね、国立公園かな。そういうところを舞台としてトレイルランニングをしようとか、日本からツアーを組んでトレイルランナーたちを送り込むこととかそういうことをやっているらしいんですがそれを皮切りにして、「食」ということに関して、イタリアと日本は親和性が高いというか、今鎌倉はイタリア料理のレベルが非常に高くなっているんですよね。たくさんレストランがあって腕を競っているような状態で。
住んでる人もイタリアのワインが好きだったりとか、食の交流という点で非常に嗜好性が高いと思うので、一方的にイタリアのものを食べたり飲んだりするという事も良いですけれども、例えば日本は魚を世界で一番良く知っている民族かなと思っていて。魚のおろし方とか、生で食べるにはどうするかとか、日本特有の食べ方というのを見せてあげても良いかと思いますし、腕の良い日本料理の職人さんと一緒に行って実演をイタリアの人に見せてあげるとか、その板前さんもイタリア料理のエッセンスを取り入れた料理を鎌倉で展開するとか・・・っていうことができたら楽しいでしょうし。あと、日本の刃物って素晴らしいんですよね。

桑畑
包丁とかの刃物?

おさない
包丁です。料理に使うものです。日本の道具って本当に素晴らしくてイタリアにはない文化なんですよね。

桑畑
ないんですか?

おさない
ないです。西洋料理と日本料理の考え方の違いっていうんでしょうか。器具も相当違いますよね。そういったところで日本の包丁の切れの素晴らしさとか、見たら驚愕すると思うんですよね。手を入れてやっている様とか、すごく良いと思うんですよね。実際にそれが地に足が着いた形骸化してない文化だと思うので。そんなことを紹介できたりとか。・・・あとは日本酒!

桑畑
はい。

おさない
『サケ』とか言って、イタリアでもミラノとかローマとか都市部のお洒落なところでは日本食とか酒とかっていうものに対してもすごく感心が高まっていますし、フランス料理では昆布とか出汁というものに関してもすごくフォーカスされていたりして、日本は全部受け入れてきていますけど、「出す」っていうことも意識すればより濃い交流になるのかなと思っていてそれは画策できるかなとか・・・

桑畑
もう1つ質問なんですけれども、イタリアの方から見た日本、特に鎌倉っていうのはどういうイメージを持たれているんですかね? 「私、鎌倉から来ました」と言うとどういう反応なんですか?

おさない
まず知らないですよね。鎌倉って思っているほど知られていないですよね。京都はグローバルに知られているかと思いますけど、やっぱり全くのダークホースじゃないでしょうか。

桑畑
ダークホース・・・

-少し残念そうな桑畑-

おさない
東京に来てガイドブック見て「近くて行ける街、古都鎌倉」みたいな感じで来るのか、もしくはすごくオタクな方。例えばお寺がすごく好きとか、日本文化や歴史が好きみたいな人は知ってるかもしれないけど、イタリア人の9割は知らないと思います。

桑畑
はぁ。意外に知られていないんですね。鎌倉は。

おさない
全く知らないと思う。

桑畑
逆にチャンスかもしれないですよね。先入観なしのところから印象づけていく。

おさない
そうですね。

桑畑
西田さんは鎌倉から来たっていうとどんな反応されますか?

西田
そうですねぇ。まず鎌倉って言うとわからないってことになる。東京か?京都か?って言う。この2つはだいたい出てくるので、東京に近いぞということだけど、「ancient cityとして古くからある所だ。幕府が12世紀くらいからあるんだよ」っていう話をするくらいですね。そうすると「あ、そういうところがあるんだ」って・・・そんな認識のしかたですよね。

桑畑
へ~そうなんですね

おさないさんのイタリア語講座

桑畑
そんなお二人が今企てている企画がたくさんあるということなんですけど、そのうちの近々行われることはイタリアの語学講座?

おさない
そうですね。このプロジェクトを机上のものに終わらせないために、多くの人に興味を持ってもらいたいですし、手始めに言葉が解るともっと面白いということで、語学を少しお教えしようかなと思っています。

桑畑
どんな方が対象になるんですか?

おさない
これはゼロから、超初心者というか全く触れたことがない方から、ちゃんと上にあがっていくようなコースをやります。

桑畑
初心者というか、入門編から入れるんですね?

おさない
超入門です。初心者というか「興味がある方なら誰でもいいですよ」ということなんですけど、原則的には毎週土曜日17時から由比ケ浜駅徒歩3分の『蕾の家』というところか、もしくは北鎌倉駅の『ツドイ』というスペースのどちらかでやることになっております。5月31日スタートですが、最初に集まった方のスケジュールで全10回の日程を決めていくということを考えています。

桑畑
全10回に参加されるとどういうことができるようになるイメージですか?

おさない
入門っていうのは家でいうと建築の基礎ようなことですので、先に急ぐより基礎のところはしっかりやりたいなとは思っているんですけれど、全部終わった暁には旅行に行ったりした時に人に道がきけるとか、教えてもらったことがわかるとか、街中の看板が読めるとか、道に迷わないようになる程度のコミュニケーションは普通にできるっていうのを目指しています。

桑畑
お聞きしていて要望が一つ出てきたんですけれども、その講座の中で参加された方に「鎌倉の魅力を一言でアピール出来るようなフレーズ」を教えていただければ嬉しいなと思います。

おさない
そうですね!

西田
かおりさん、是非お願いします!

おさない
良いことを聞きました。

桑畑
語学講座を通して言葉以外で伝えたいこととか、大切にしていることって何ですか?

おさない
言葉を学ぶということは「日本以外の国の文化」だったり「思考・発想のプロセスを学ぶ」ということだと私は考えていて、日本語を直接他の言語に訳しても通じなかったり、態度をはっきりさせるということがものすごく要求されるので、そんなことを学ぶ人が自分の中に眠っている「答え」みたいなものに気付くというか・・・

桑畑
おお!

おさない
そんなことがあったらいいと思いますし、もっと明るく大きな声を出して喋ることで間違いなくストレス解消になると思うので、そういう楽しみもあるかなと思っていて。みんなが元気になったらいいなと思っています。

桑畑
西田さんはそこに通われるんですか?運営側に入るんですか?

西田
あのー・・・通います。

桑畑
あ、通うんですね!!!

西田
1からきちんと習いたいなーと思っております。

桑畑
謙虚ですねぇ~!

西田
やっぱり食文化と職人気質っていうのはどうしても共通項としてあって、思いはあるんですけど英語だと伝えきれないんです。なのでイタリア語で話せばピタッとマッチできるだろうと、もどかしさを何とか解消したいなぁと思いまして。日常的なところからコミュニケーションがうまくいくといいなと思ってます。

桑畑
さらにおさないさんの語学講座だと、自分の中に答えが見つかりますからね!

おさない
ウフフ!

-嬉しそうなおさない-

西田
そうですね!それはありがたいですね!

桑畑
僕も自分の中に答えを見つけに1回は顔を出させていただきたいと思いますけど。

おさない
大げさだった?

桑畑
そんなことないですよ! 言葉を変えることによって、全く違った自分の性格だったり何かを発見することがあると思いますけどね。

おさない
絶対あると思います!

桑畑
今の話を聞いて「私もあるかも!」って思う方は是非このイタリア語学講座へ。参加したい方はどうすればいいんですか?

おさない
北鎌倉『ツドイ』のホームページか『蕾の家』のホームページを検索していただければそこに出ておりますので、フォームからお申し込みください。初回のみ見学も受け付けています。

桑畑
で、初回が5月?

おさない
5月31日、土曜日です。

桑畑
17時からですよね!場所は?

おさない
1回目は由比ケ浜の『蕾の家』でやります。

桑畑
是非おこしください!

おさない
よろしくお願いします。

桑畑
おさないさん、西田さん、ありがとうございました!

おさない西田
ありがとうございました。

桑畑タケル

編集後記

Jump Start 株式会社
代表取締役 桑畑タケル

おさないさんのイントネーション(発音)はラジオの音声を聴いてわかる通り、とても滑舌が良く、いかにも語学堪能そうなのが第一印象。特に収録前に会話した、イタリアから鎌倉に引っ越してくるエピソードがかなり興味深かったが、そこは放送できなかったので興味のある方はおさないさんとお会いしたときに聞いていただきたい。表現が適切でないかもしれないが、おさないさんは芯のある女性で、自身に対して素直な人だと思った。
一方、西田さんは、おさないさんの意見を引き立てながらも随所随所で知的なコメントをいただいた。仕事ができそうな人だと思いましたが、その後知ったのは、本当に仕事のできる人でした(笑)。
個性的で知的な二人がこれからどんなチャレンジをしていくのか楽しみであります。