位置情報を使ったサービスでもっと便利に
株式会社ANTz
代表取締役 敏蔭 啓史
実はもっとやりたいことがあった・・・
桑畑
本日のゲスト、株式会社ANTz 代表取締役 オトコ敏蔭 啓史、満を持してご登場いただきました。
敏蔭
はい、こんにちは!
桑畑
株式会社ANTzの代表、敏蔭 啓史がですね、普段どんな仕事をしているのか、新しいチャレンジをする前に、今まで何をやってきたかっていうのをちょっぴりお聞きしちゃおうかなと思っているんですけれども。
敏蔭
はい。何をやってるかっていったら、システム開発とウェブ制作っていうのを生業にしている会社で、もうひとつはシェアオフィス。『鎌倉旅する仕事場』っていうシェアオフィスを鎌倉で運営させてもらってます。そんな僕らです。今二年目。
桑畑
システム開発とウェブに関してはすごい楽しい仕事だと言いながらも、実はもっとやりたかったことがあったという衝撃の告白を以前されていましたね。
敏蔭
そうなんですよぉ。実はおかげさまでいっぱい仕事をもらって人も増えてですね、経営としては良い感じに回ってるんですけど、僕らが志している本当にやりたいことっていうのがあって。それはですね『位置情報を使ったビジネス』を日本から世界に向けて発信したいと。
桑畑
位置情報?
敏蔭
位置情報なんですよ。それがなぜかっていったら、この先位置情報を使ったビジネスが花開いていって、人々の生活がもっと便利になるって僕らは思ってるんで、僕らIT屋さんが手助けできるって、そういうふうな志でやってるんですけど。それで今年中に開発を進めて、来年早々にはウェブサービスひとつ出したいなって計画してます。
桑畑
来年1個出す?
敏蔭
はい。出します。もう制作に入ってるんで、それができあがり次第出していこうかなと。
桑畑
その1個目っていうのはご自身の中で実験的なものと思っているのか、それとも1発目でホームラン打ちに行くのか、どんな感覚なんですかね?
敏蔭
やっぱりホームランは狙いにいかなきゃいけないですね。自信があるようでないので微妙なんですけど、「これで必ず行く!」っていう意気込みを持って望まなきゃいけないっていうふうな覚悟でいますし、この間皆さんに話したら意外と反応が良かったんで「いけるかな!」と思ってます。
桑畑
中身はちょっと明かせないけれども名称くらい明かしちゃおっかなって話でしたが・・・名称なんでしたっけ?
敏蔭
『ジオマーケット』っていうサービスを出そうと思ってます。ジオマーケットの「ジオ」っていうのはどういう意味かって言ったら、地理とかですね、位置情報とかそういう意味ですね。ジオグラフィーとかの「ジオ」になります。
桑畑
仕組み的なものはおそらく明かせないと思うんですが、そのサービスが本当にローンチされて成功したらどんな人が幸せになるんですか?
敏蔭
皆さんは多分スマートフォンを持っていて、毎日それを持って活動していると思うんですけど、そこに自分の活動記録とか移動記録を残せるとしたら色々な用途があるんですね。それは自分自身に対して役に立たせることができるし、その情報が他の人の役に立つ場合だってあるんですよ。それは自分自身が持っている資産ですし、すごく情報の価値があるんですね。それが世界に対して役立てるような仕組みを僕らは提供しようと思っています。
発案のきっかけは大学院で出会った元JAXAの先生
桑畑
はい。じゃあさかのぼって、いつそれをやりたいと思ったんですか?
敏蔭
今のアイデアを思いついたのは、実はもう1年前くらいかなぁ~。
桑畑
1年前?
敏蔭
そうですね、1年前くらいにはもうこのアイデア自体は思いついていて、他にも位置情報を使ったアイディアが20何個あったんですね。
そこで色々揉んでて。で、揉んだ中で今一番これがイケるというふうなところで『ジオマーケット』っていうのを尖らせてます。
桑畑
そうなると株式会社ANTzが設立されてから、そのモデルを思いついたっていうことでいいんですか? それとも創業前にヒントみたいなものはあったんですかね?
敏蔭
良い質問ですねぇ。創業前に位置情報っていうのは既にあって、その20何個っていうのはずっと検討していたんですね。実は創業当初は他に一番良いやつがあったんですよ!
それでいこうと思ってたんですけど、今年の1月に改めて「さーてと、もう1回いくぞ」って、本当にやりたいのはこっちだろってことで社内をまとめて再検討したんですね。そのときに『ジオマーケット』が浮上してきたと。じゃあこれでいこうかっていう意思決定がありました。・・・っていう経緯ですね。
桑畑
なるほど。その位置情報のサービスってレベルとか種類は色々あると思うんですけれども、何でそれやりたいって思ったんですか?
敏蔭
位置情報との出逢いというか、位置情報に目を付けてる理由なんですけど。僕は慶応ビジネススクールっていう慶応の大学院に通ってたんですね、そこで隣の研究室に元JAXAの先生がいて、その人は準天頂衛生っていう日本が打ち上げている位置測位衛生。それを作っている先生なんですね。
桑畑
すごい方ですねえ。
敏蔭
そうそう。その方に色々話を聞いていて、その方々は基礎研究はできるけど、例えばJAXAなんていうのはそれをどうやってビジネスとかアプリケーションに落とし込むのかっていうノウハウが凄く欲しいと。それで「敏蔭君ってIT屋さんなんでしょ?」って。「このマーケット開けないかな?」っていうところでお話をしていた中で「位置情報って凄いな」っていうのを改めて色々と勉強させてもらって、その可能性をすごく感じたのが原点てすね。
桑畑
おそらくそのアイデアが花開く前に、何か原体験でそういうのが好きだったっていうのはないんですか?
敏蔭
位置とか測位とかっていうものに対する僕の基礎的な原体験ですかね?
桑畑
そうですそうです。
敏蔭
えっと、そういう意味では、僕らは位置を地理的な要素として見てないかもしれないです。っていうのは僕はIT屋さんで、情報の要素として見てるかもしれないですね。で、その位置っていう情報の精度がめちゃくちゃ上がるインフラが出てくるっていうところに、ただ単に位置情報の精度の甘さっていうのが、きめ細やかに綺麗になっていくというところに可能性を感じていますね。だから原体験っていうより情報資産のインフラができるとそこに可能性を感じてるっていうほうが近いかもしれないです。スカイボックスイメージングっていう会社があって、その会社が何かといったら、小さい衛星を打ち上げて・・・いっぱい打ち上げるんですよ。そいつらはカメラを持っていて地球を映してるんですよ。それをインターネットを通じて、衛生通信を通じて画像を送ってくるんですけど、世界中でリアルタイムに取れるというサービスを初めてます。それで実は一昨年の夏にそこの社長に会いに行って、話を聴いて・・・
桑畑
実際に行かれたんですか!?
敏蔭
行きました行きました!で、「そうなんだそんなことやってるんだ~・・・で、資金調達どうしたんですか?」っていう話をしたら、「そこら辺にいっぱいベンチャーキャピタルがあるから片っ端から回っていったよ」って言って。今になってかなり集めてますね。っていうくらい、宇宙産業って面白いんですよ。
桑畑
はい。
ANTz=宇宙インフラ構築の会社!?
敏蔭
日本って実はお家芸で、宇宙産業はどうしてベンチャーができるようになったかっていったら、小型化が進んで、小型化が進むっていうことは打ち上げ費用が小さくなるということなんですよ。
桑畑
はい。
敏蔭
だから資金もあげやすい、ということなんで。日本って小型化するの得意じゃないですか。小さくしてテクノロジーを詰めて、それをちゃんと精度良く上げていくと。だから日本でも良いんじゃないかなと思って。良いと思いますよ!
桑畑
今お聴きしてて思ったんですけど、敏蔭さんがやりたい位置情報って結果的には部分的なものであって、実はやりたいのは宇宙のビジネスなんですね?
敏蔭
いやあーーーー、そういうわけじゃない!
-笑う敏蔭-
桑畑
宇宙とITを繫ぐっていうふうに聞こえちゃったんですけど。本当に興味があるのは地図的な物よりかは、宇宙の何かっていうか・・・
敏蔭
まあ、そうかなあ・・・宇宙本当にやりたいのかなぁ・・・今問いを受けたら確かに位置測位っていうのは衛生のことなんで、基本的には宇宙のインフラ使ってるんですけど
-困惑する敏蔭-
敏蔭
面白いですよ!
桑畑
宇宙のインフラ構築みたいな感じ?
敏蔭
そうそうそう! 宇宙インフラすっごいほんとに面白い! そこに色々可能性を感じていると思いますし、僕はたまたまITの畑で生きてきたので、そこにどういう技術が必要かっていったらもちろん宇宙工学とか物理学とか電子工学とかが必要ですけど、それ以上にそれを通信させるITが必要なんで。まだ人間は気軽に行けないからね。だからそこは通信の情報技術を使って地球上で恩恵を得る。そこに貢献できると思ってますよ。
桑畑
んーーーー、スケールでかいっすね!ANTzってアリでしたよね? マークが。
敏蔭
そうっス。
桑畑
アリのマークの会社が宇宙規模の発想をしてるってなんかカッコ良いって思っていて。
敏蔭
どえー!ありがとうございます!
桑畑
なんかANTzの定款に、宇宙開発事業とか、宇宙インフラ構築っていうふうに、入れてもいいんじゃないかなって真剣に思ったんですけど、その一環として位置情報をやるっていう、そんなイメージの方がしっくりきますね。
敏蔭
なるほどおー。それも・・・そうですね。面白い・・・かもしれないですね。
-さらに困惑する敏蔭-
桑畑
今、位置情報のビジネスって結構色んなライバルだったり協力会社だったり、注目されている分野だと思うんですけれども、身の回りで位置情報の新しいサービスが出てくるのをどんな想いで見てるんですか?
敏蔭
知ってるうちで7個はもう実現されちゃってますね。
桑畑
じゃあ残り17?
敏蔭
17個あるけど・・・しょうもないのもありますけどね! でもどんどんそれが消化されていきますから、焦ってますよ。マーケットを見ながら。
桑畑
でも1番やりたいものはまだ出て来てないわけですね!
敏蔭
まだ出て来てないですね。
準天頂衛生の『導(みちびき)』プロジェクト
桑畑
今聴いている方達が、「ほ~」って思いながらも実際はどうなんだろうって思っていると思うんですが期待を持たせるという意味で何か言ってみましょっか。この時期にコレコレがあるよとか、この日付に注目しててくれないかとか。
敏蔭
あ~そうですね。まずは大きな視点でいくと、2017年っていうのは僕らにとって大事な年です。何故かといったら、アジア上空にある位置情報の即位精度が飛躍的に上がる年だからです。それは国が進めている準天頂衛生の『導(みちびき)』っていう大きなプロジェクトがあってその体制が整う年。アジア、日本上空からの圏内の位置情報の精度が本当に上がります!
桑畑
それはもう公けになっていることなんですか?
敏蔭
公けになってます。経産省は、その精度は20cm以内を目指していると言っています。今は誤差が15mですからね! それが20cmになると。つまり、右肩と左肩の距離、正確な位置が取れるようになると。そうい発想が出てくるので、そこに色んな情報がくっつくと面白いですよね!っていうのが大きな意味での期待。これは日本が進めてるんですよっていう期待と、鎌倉にある株式会社ANTzっていう会社がそこを狙っていて、今開発しているサービスが来年早々にスタートするでしょうと。『ジオマーケット』っていうやつが。鎌倉の株式会社ANTzっていうのが出してるので、湘南のエリアの皆様に応援してもらえると僕は嬉しいですね!
桑畑
その待望の新しいサービスが出るときに、いの一番に知りたい方もきっと居ると思うんですけれどもどこに注目してれば良いんですか? どこに注目してれば一番に知ることができるんですか?
敏蔭
一番に知る方法!?まず僕らのウェブサイトがありますけど・・・
桑畑
リリースの1週間前にもう1回ラジオに出ていただけますか?
敏蔭
良いですよ!是非! それは有り難いですねぇ~
桑畑
そこでまた告知していただいて。
敏蔭
例の『ジオマーケット』がですねぇ・・・みたいな話を! 良いですね!来年の2015年!
桑畑
宇宙に思いを馳せるという意味で、来年の七夕、7月7日あたりに。
敏蔭
それ良いですね。宇宙っていう意味では良いかもしれない。
桑畑
じゃあ来年7月7日前後に出ていただく敏蔭さんでした! 実は敏蔭さんからですね、もうひとつ皆様にご案内がありますのでお願いします。
敏蔭
ありがとうございます。僕らが『鎌倉旅する仕事場』というシェアオフィスを鎌倉で展開しています。いま若宮大路に1号店があって、おかげさまですぐに埋まって、皆さんそこで活動しているんですけれどもニーズが多いので2号店3号店を今検討しています。今年中には新しいシェアオフィスが由比ケ浜や材木座にできるかもしれないので、その際は鎌倉で働きたいという方がいたらお問い合わせいただけるとご案内させてもらいます。
桑畑
今年中?残り半年もないですけれども・・・。
敏蔭
今年中に出来ると思います。
桑畑
2つくらがご案内できるかもしれない?
敏蔭
1つはもう確実にできるんですけれども、もう1つできるかどうかは今後の動き次第っていう感じです。
桑畑
それは個人なんですか?それとも企業? だいたいの規模感とか業種とかって何かあるんですか?
敏蔭
個人の席と、3〜4人が入れる個室と、もう少し大きめの部屋っていう3つのエリアがありますので、そういう方のニーズに合うかなって思っています。
桑畑
じゃあフリーランスや企業のスタートアップ?
敏蔭
そうですね。向いていると思います。あと個人の書斎が欲しいとか、そういう方に良いかなと思ってます。
桑畑
今のお話に興味がある方は
敏蔭
株式会社ANTzまでお問い合わせ下さい。
桑畑
本日は株式会社ANTzのオトコ!
敏蔭啓史さんに、来年の新しいサービスの誓いを立てていただきました。ありがとうございました。
敏蔭
ありがとうございました。

編集後記
Jump Start 株式会社
代表取締役 桑畑健
鎌倉で創業して二年目を迎える株式会社ANTzの敏蔭啓史さん。会社を経営していくなかで、創業時に描いていた構想からかけ離れていくことはよくある話だが、敏蔭さんは初心に帰り、創業時の構想を実現するためにチャレンジを開始した。彼の挑戦を心から応援したい。